★★★ 2021.8.7 「26歳回路設計初心者」さん 感謝のメッセージありがとうございます!★★★

リール、テープカット、バルクとは? チップ部品の梱包形態について

部品選定

 



本記事で分かること

  • リール、テープカット等、チップ部品の梱包形態がどんなものかわかる。
  • 各梱包形態における使用上の注意点がわかる。

部品の梱包形態について

チップ部品購入時の梱包形態は以下の種類があります。

  • リール
  • テープカット
  • ステック
  • トレイ
  • バルク
  • バラ

リール、ステック、トレイ、バルク
 →部品メーカーから供給される正式な梱包形態で数量も決まっています。
  品番内で梱包仕様が定義されています。
  例えば、村田製作所製コンデンサGRM032D80G105ME01#の場合
  「 # 」に梱包仕様(Dなら180mm紙テーピング 15,000個)が入ります。

テープカット、バラ
 →通販や部品商社、販売店の切売りで、数量は販売元によってまちまちです。
 (メーカーのサンプル品で用意されている場合もあり)

リール品、テープカット品とは?

リール品はチップ部品が収納されたテープをリールに巻いたものです。

テープには抵抗等の小さい部品に使用される紙テープと、
IC等の大きい部品に使用されるプラスチック製のエンボステープがあります。

テープカット品はこのテープの一部を切り取ったものです。
リール品は1リールで数千個単位になり、部品単価によっては高額になるため、試作等の少量だけ必要な場合はテープカット品を購入する場合があります。

トレイ品と防湿梱包について

トレイ品は、CPUやメモリ等の大型チップ部品に使われます。
トレイの形状は部品の形状に合わせて様々な形状ものがあり、実装機によっては対応不可の場合があります。

出典:ルネサス エレクトロニクス㏋ 包装 より

 基本的にはアルミ製の防湿袋に真空パックされた防湿梱包になっています。
これは、大型チップ部品の場合、吸湿の影響が無視できないためです。
吸湿した状態で半田付けすると、急激な加熱で水分が膨張しチップが割れる場合があります。

開封後の残りは防湿袋に戻し、脱気シーラーで再び真空パックします。
ふとん圧縮袋のように空気を吸いだした後、熱で防湿袋の口を溶かして封をします。

開封後一定時間以上が経過した場合は、脱湿(ベーキング)処理が必要です。
処理が必要かの判定基準はMSL(モイスチャー・レベル)という規格で定義されています。
ベーキング条件は125℃ 24時間など、部品メーカーで提示されています。

防湿袋には、乾燥剤(シリカゲル:せんべい等のお菓子に入っている粒々のアレです)が入っており、最初は青色ですが、吸湿するとピンク色になります。

また、吸湿の度合いを示すインジケータカードが入っている場合もあります。
これも 青色マークが薄いピンク色に変化している場合はベーキングを行います。

 



ステック品

スティックは棒状のプラスチックケースの中に部品を収納しています。
ロジックIC等の中型チップ部品に使用されます。

自動実装も可能ですが、部品形状毎にステックフィーダーが必要なため、テーピング化してから実装する場合があります。
その場合、追加費用が発生するので、可能ならテーピング品を使用した方が良いです。

バルク品、バラ品

バルクは、チップ部品がバラバラの状態で専用ケース(バルクケース)に収納したものです。
バルクフィーダーと呼ばれる装置で、部品を整列させて実装機に供給します。

出典:村田製作所㏋ 環境報告書 2003 より

抵抗等の小型チップ部品に使用され、1005サイズの場合、リールだと1万個のものがバルクは5万個と、多くの部品を収納でき、実装ラインでの部品補充の頻度を減らせます。

また、バルクカセットは繰返し使用でき、リールのようなテープくずも発生しないので、環境に優しい面もあります。

しかし、梱包数が多すぎて、大量使用でないと購入は難しい。
また、バルクフィーダー内の部品づまりで停止しやすい。
などの問題があり、あまり普及が進んでいるとは言えないと思います。

バラ品は、その名の通り、バラバラの状態で袋詰めされたものです。
自動実装できないので、手付け(手半田)になります。
数が多ければ、それだけ費用が発生するので、極力避けるべきです。

チップ部品購入時の注意

試作等で設計者が部品手配することがあると思います。
チップ部品については以下の点に気をつけるようにします。

・部品は余分に用意しておく
 リールが新品でない場合は前回実装時にテープ先端の部品を収納しているフィルムがはがれているので、実装機への装着時に数個程度落下する場合があります。
このため、必要数ギリギリは避け、ある程度の余裕(数%程度)を持つようにします。

・テープカットは実装コストがアップするので、できるだけ避ける
 リールは数千個単位なので、少数使用ではテープカット品を購入すると思います。
テープカット品は実装機によっては、そのままでは対応できないものもあります。

その場合、テープ両端に空テープをつないでリールに巻き直す必要があります。
その分費用がかかるので、単価の安い部品ならばリール品にした方が安く済む場合もあります。

以下の記事で、回路工作で役立つ工具類を紹介しています。