アキシャル、ラジアルとは? リード部品の形状について

部品選定

 



本記事で分かること

  • アキシャル、ラジアルとはどのような部品なのかわかる。
  • リードフォーミングなど、リード加工の種類についてわかる。

アキシャルとラジアルの違いについて

リード部品はリードの出る方向によって、アキシャルラジアルに分かれます。

アキシャル品
リードが部品の両端から出ているもの。
主に抵抗、ダイオードで使われます。
昔はコンデンサもありました(チューブラ型とも呼ばれる)が、
今は殆ど見かけません。

ラジアル品
リードが部品の一方向から出ているもの。
抵抗、コンデンサ等、多くの種類の部品で使われています。

アキシャル、ラジアル共にテーピング仕様があります。
発注単位はバラよりも多くなりますが、自動実装が可能になります。

アキシャル、ラジアルの特徴

アキシャル品の最大の特徴は実装時にリードを曲げる必要があることです。
これは欠点のように見えますが、長所になります。

  • リードの曲げ方によって、リードピッチ(リードの間隔)を自由に設定できる。
  • 片方だけリードを加工して、部品を縦置きにすることでスペースを節約できる。
  • メーカーで最初から縦置き用にリード加工した製品もあります。

ラジアル品の特徴はリード加工しなくても実装できることです。
加工の手間がない分、アキシャルより実装費を抑えることができます。

 



リードフォーミングについて

リードフォーミングとは、リードを曲げる加工のこと。
アキシャルは先程説明したように必ず行いますが、ラジアルも行う場合があります。

基板から部品を浮かしたい時にリードに湾曲部分(キンクと呼ばれる)を設けて、リードがそれ以上基板に入らないようにします。

出典:KOA HP カスタムリード加工より

基板から浮かす理由は、抵抗など発熱部品を基板から離して放熱させたい場合です。
しかし、浮かすことで振動や衝撃に弱くなるので、高熱になる部品に行います。

キンクはペンチのような工具でリードを挟むと加工されます。
もちろん、自動で行う機械もあります。
メーカーで最初からキンクされた製品を用意している場合もあります。

クリンチとは

リードフォーミングは基板にリードを挿入前に行いますが、
クリンチはリード挿入後に基板の反対面から出た部分を曲げて部品を固定する処理です。
これにより半田付け時に部品が動かないようにします。

以下の記事で、回路工作で役立つ工具類を紹介しています。